フリマアプリでデビュー

ネットでのフリマやオークションというのに敷居の高さを感じていた。

買う側ではなく売る側で、だが。買う側に関しては、顔も知らぬ人の中古品でしかも現物の確認ができないというのが大変不安なので利用する気はない。

売る側としては、リサイクルショップに売るよりも「これが欲しい」という人にピンポイントで渡ってくれる方がこちらもうれしい。そして売値も全然違うのもわかっている。実際「これはメルカリなどに出せば売れるはずだ」と思いながら捨てたもの、過去に数知れず。

では何故やらないのか。私の行動パターンから、最大の障壁となるのが「発送」である。なにせ相手にしてみれば「買い物」をしたのだ、「気が向いたときに発送しまーす」では一発クレームだ。しかし何日以内に発送手続きをしなければならない、とかいうのがものぐさな私にはものすごい重圧なのだ。

それでも、最近来たる経済的逼迫への焦りからなんとか参加できないかと知識を求めてみた。メルカリは取引がスムーズにいけば便利そうだが、値切られたりいちゃもんをつけられたりなどというエピソードを見るとやはり腰がひける。そういうトラブルにものすごく動揺する性格なのだ。日常生活に支障が出るくらいの精神的ダメージを受けてしまうので、確率は低いのだろうが万が一のリスクが高すぎる。

初めて聞くフリマアプリを一つ知った。「ブクマ！」という本専用のフリマアプリだ。「本」というジャンルに絞られているので若干気が楽だ。売りたい本のバーコードを読み込めば、写真やジャンルを勝手に出してくれるので出品も簡単。

そして最大の難関である発送だが、アプリの説明を見ている中で存在を初めて知った「クリックポスト」というもの。ヤフーと郵便局でやっているものらしく、発送先をネットで入力して印刷、それを郵便物に貼ってポストに入れればいいだけだ。郵便局に出向く必要はない。料金はヤフーウォレットでカード番号を登録すればそこから引き落としてくれる。（登録しないとクリックポストは使えない）。サイズ制限はあるが、164円と送料も安い。

出かけずに発送手続きができるなど最高だ。ポストに投函することだけ頑張ればいいのだ。（私は切手まで貼った状態の郵便物をかばんに入れたまま半月過ごすなど平気でできる女だ）

これを使えば、送料が安いので他の発送よりも売値を低めにできる。高く売ることより確実に手放すことが目的なので、手に入るお金は少額でもいい。

２週間ほど前に５冊ほど出品した。そして本日、ついに１冊売れた。想像した以上に嬉しかった。明日早速発送する。

手数料としてブクマ！に１割。今回の利益は送料を引いて241円だ。しかし売り上げを入金してもらうのには（１万円以下の場合）手数料が210円。ある程度売り上げを蓄えてからでないとまったく手元に残らないのだが、そんなに本を買う方ではない。この241円を実際に手に入れる日は来るのだろうか。